バンド

ナンバーガール世代の人に聴いてほしい、東京少年倶楽部

今日は普段オトモニアを読んでくれている人のなかでも、かなりニッチな音楽を好きな人に楽しんでもらえる記事だと思う、なかでもナンバーガール世代の人は特に。

最近の邦ロックは20代後半〜30代前半くらいの人からしたら、とてもお洒落に聴こえる気がする。例えばマカロニえんぴつとかネクライトーキーとかいま勢いが増しているバンドのサウンドは、どれもとても凝っている。音をたくさん重ねていたり、技術が発達してエフェクトをたくさんかけれるようになったり、90年代にはできなかったことが今、たくさんできるようになった。それはこの時代の色であって、とても恵まれたこと。

ただ、もうちょっと前はバンドサウンドっていたって”シンプルなもの”だったと思ったのだ。だから、1個前の世代の方からしたら、昔から聴いていた音楽そのものが変化していることは楽しい半面、少しだけ寂しいことなのではないかなとも思う。

そこで今日は、音楽に寂しさをどこか感じているニッチな音楽好きな大人の方々へむけて、90年代の音楽を彷彿させるバンド、東京少年倶楽部をご紹介。

RADWIMPSを聴いていた21才が90年代後半〜00年代前半の音楽を聴いて思うこと


曲名:1998|東京少年倶楽部 

 

ちょっとわたしのお話しをさせてもらうと、自分がバンドに染まり始めたのは小5,6くらいの頃だった。今と違ってインディーズなんて知らなかったから、とにかくもうRADWIMPSばかりだった。クラスメイトの子が「白血球、赤血球、その他諸々の愛を」ってヘンテコな歌詞を教室で歌っていて、「RADWIMPSの有心論って曲だよ」なんて教えてくれたのが始まり。”誰も端っこで泣かないようにと君は地球を丸くしたんだろ”って歌詞が、まだそんなに音楽を知らなかった12才のわたしにすごく響いた。ガラケーの待ち受けは、しばらくこの歌詞にしていた。

こんな感じでRADWIMPSからはじまり、凝ったバンドサウンドばかり聴いている21才の戯論かもしれないけれど、現代のバンドシーンをつくりあげてくれたバンド ナンバーガールをはじめ90年代のバンドって、本当バンドスタイルのど真ん中を貫いていて、 ”音”だけで勝負している姿がより強いと思った。音響技術とか録音環境が今より進んでいない時代だからこそ生まれた、生身の音が生きているというか。今と比べたら、構成もとてもシンプルで、とても泥臭く、”男性”の部分が今より強いようにわたしは聴こえるのだ。

このナンバーガール世代の方に、今日紹介する東京少年倶楽部の良さは1番伝わる気がする。ナンバーガールに似ているというわけでは決してなくて、”90年代を彷彿させる”という点で。

東京少年倶楽部は、90年代の音楽にとても近いと思う。音のシンプルさと、なめらかに耳に入ってくるのにちょっと癖が残るところが、現代にはない90年代ならではの音楽を思い出させてくれる。歌詞を覚えていなくても、聴いてすぐに口ずさめるような直感的な音楽を。

「透明少女」のMVと同じサイズの東京少年倶楽部のこのMVは、余白だらけの殺風景のなか、アコギ1本で弾き語る荒い画質で始まる。ライブハウスで青春を過ごし、今では後ろのほうでライブを見ている大人の方々にぜひ出会っていただきたい。

大人に90年代の音楽を思い出させてくれる、2017年結成の東京少年倶楽部


曲名:転がる石になる|東京少年倶楽部

 

東京少年倶楽部は今から2年半ほど前の夏の早朝に結成された。本記事で紹介させてもらった2曲のリリースは去年で、まだバンドとしての歴史は始まったばかり。にも関わらず、昨日行われたアングラ中心の邦ロック好きで知らない人はいないほど人気のフェス「見放題東京」への出演や、関西でも名古屋超大型フェスの「でらロックフェスティバル」への出演も決まっているという人気ぶりだ。

先日紹介したオレンジスパイ二クラブもこの”現代の90年代音楽”の類だと思うのだけど、もうすぐ平成が終わる2020年間近に90年代を彷彿させる音楽があることは、それはすごく素敵なことであって、楽しいことだと思う。東京少年倶楽部のように、時の流れに関係なく、過去のバンドが残してくれた音楽がこの先も引き継がれていくことは、あの頃音楽にそこまで深く触れていなかった私としても本当にありがたいことだ。

現代の音楽にも良さがあって、90年代の音楽にもその時代の良さがある。機材も今ほど発展していない時代だからこそ生んだ音を今もなお求めている大人に、東京少年倶楽部はぴったりのバンドだと思う。MVに映るスマホの光に違和感を感じるくらい、流行りなんてものに乗らず、好きな音楽を貫く彼らの姿がとても好き。

先の未来、東京少年倶楽部が”思い出”の音楽として記憶に残りますように。


凝ったサウンドが溢れている今のバンドシーンが悪いなんて、そんなことはもちろんなくて。最近のバンドシーンを少し寂しく感じている大人の方に、東京少年倶楽というバンドで音楽にどっぷり使っていた時代を思い出してもらえたらと、今回筆をとりました。

10代の頃にナンバーガールを聴いていた方が「20代後半、あの頃は東京少年倶楽部聴いていたっけな」と、まだ数十年後に思い出す存在になりますように。

読んでいただきありがとうございます。

 

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あき
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大好きなアーティストさんたちの紹介記事やインタビュー、コラム記事も書いています。同じ「好き」をもった方々に共感していただけたら嬉しいです。