バンド

GOOD ON THE REELを初めて知った場所がネットなんかじゃなくて良かった

これは本当に贅沢なお話しなのだろうけど、GOOD ON THE REELを初めて知ったのはライブハウスだった。つまり最初に聴いた彼らの音は録音された音源ではなく、その場で出来上がるの生の音。それが自分にとってのGOOD ON THE REELへの入り口となった。

だから最初はバンド名の意味が「なんかいい感じ」なんて曖昧な意味だと思わなかったし、ましてや今年で結成14年目を迎えるバンドだなんて思いもしなかった。

今回はそんな長い歴史をもった老舗バンド、比類ない表現力が魅力のGOOD ON THE REELを紹介。

GOOD ON THE REELが持つ表現力は想像を超える


曲名:モラトリアム|GOOD ON THE REEL

 

冒頭でも書いた通り、GOOD ON THE REELに出会った場所はフロアはちょっと広くて、天井が低くてステージも窮屈そうなライブハウスだった。

そんな場所で彼らに出会い、狭いステージから放たれる異様な厚みがある生の音とボーカルの異彩を放つ表現力とに圧倒されて、彼らの美しさに気づいたら左目から涙していた。その後も何回かライブを見させてもらっているのだけど、GOOD ON THE REELの衝撃は初めて見た時から変わっていない。むしろ自らステージ上で作り上げる表現力のスケール感に毎回驚かされている。

ボーカル千野さんが大きめの白いTシャツを着てマイクだけを持ちステージにラフに立つ。間奏中は両手をふわっと広げ、ステージをまた軽快にあちこち移動する。残りのメンバー4人は千野さんの歌声と奥底にある気持ちを包みこむように楽器で丁寧に表現する。GOOD ON THE REELはボーカルだけではなく、楽器隊も並ならぬ表現力を持ち合わせている。もし歌が上手いだけだったら、音楽に奥行きを持たせるなんて不思議なことできるわけがないだろう。

もちろんバンドの良さはそれぞれだけど、ただGOOD ON THE REELの最大の良さは間違いなくライブハウスで映える表現力だと強く思う。

どの会場で音楽をしても、対バンが誰であろうと、ステージを1番広く見せ、現実離れした演奏を魅せるのは決まっていつもGOOD ON THE REELだ。

GOOD ON THE REELは、理想像を押し付けない純粋な音楽家


曲名:雨天決行|GOOD ON THE REEL 

 

ライブだけではなくてGOOD ON THE REELそのものについて語らせてもらうと、このちょっと長めのバンド名には「なんかいい感じ」という意味が込められている。彼らの音楽は本当にバンド名によく似合っている。そう、彼らの音楽って”なんか”いいのだ。彼らがもつ潜在的な空気感そのものに引っ張られるように私は惹かれているのだと思う

「音楽を楽しむ」をコンセプトにやっていたり、ライブのMCでも「解釈は自由だし、好きに感じ取ってほしい」と話している通り、彼らにはきっとユートピアがなくて、あったとしても誰にも理想を押し付けない。ただちょっと臆病である自分の考えを音楽というフィルターをかけて表現することの楽しさとか、そこから生まれる世界感をただ純粋に味わっているような気がする。

「長年やっているし売れなきゃいけない」なんてことよりも、音楽そのものを楽しんでいるように見える姿が21才の私にはちょっと眩しくて、すごくかっこいい。重みと奥行きを生み出せるメロディーと、暗い気持ちを溶かしてくれるような千野さんの詩とで出来上がる音楽は、心にぴったりとくっついてくる”なんかいい”音楽なのだ。

GOOD ON THE REELって天然水みたいだ。


曲名:灯火|GOOD ON THE REEL

 

ライブは整理番号が若かったら嬉しいし、できるだけ前列で見たいものだと思うけどGOOD ON THE REELだけはいつも後ろの方から、あえて離れてステージみるようにしている。もちろん、それは彼らにしか出せない音楽の奥行きを遠くから眺めていたいからだ。

まるで天然水みたいなバンドだなと記事を書き終えた今、思う。水はいくら飲んでも飽きないけど、GOOD ON THE REELだって全く飽きない。そして水がなければ私たちは死んでしまうけど、彼らもまた自分の人生に必要不可欠な存在なのだ。

ライブステージ上で発揮される並外れた表現力と、抽象的でありながらも無垢な良さをもつGOOD ON THE REEL。こんな電波を通してではなくて、今度は彼らとライブハウスでまた再会してほしい。

読んでいただきありがとうございます。

 

ABOUT ME
あき
インディーズバンドなどコアな音楽を紹介する記事や音楽界隈に関するコラム記事、またインタビューやライブレポートなど執筆。 好きなバンドはたくさんありますが、サイトを始めるきっかけの音楽はHalf time Oldとヨルシカです。